休校中【自宅学習】ポイント5つ

休校中、お子さまは、どのように生活されているでしょうか。

今のままの生活を続けていると、学校が再開してから ツラい思いをされる可能性があります。

今こそ、休校中の生活を見直し、後悔しない選択をさせましょう。

 

休校=お休み ではない

ゲームで遊ぶ子ども

「休校」

漢字からすると、休みにように思われるかもしれません。

しかし、本来なら授業が行われていたはずの日々を 家庭で過ごしているだけです。

場所が変われど、勉強すべきことに変わりありません

ここで試されるのは、子ども自身です。

「勉強したくない」「遊びたい」という弱い自分に打ち勝ち、将来の糧となる知識を身につけておくのが今です。

大人であれば、子どものうちに勉強しておくことが いかに大切か分かっています。

これを子どもに伝えても、なかなか素直に聞き入れてもらえないですよね。

 

では、この休校期間中に勉強を一切しなかったら、どうなるのでしょうか。

子どもに危機感をもたせるために、今 勉強しないことで起こりうる結果を想像させるとよいです。

 

ちなみに、休校が春休みまでかどうかは、世界全体を見ていると分からないですよね。

仮に、休校が長期的に続き、その間も勉強をしないとすると、学力の低下は避けられないでしょう。

これについては、次の記事にまとめました。

参考になさってください。

https://ai-tokushin.jp/2020/03/08/effects-of-coronavirus-on-education/

 

休校中に差が大きくなる

休校が続くことに危機感を抱かないのは、多くの子どもに共通して言えることです。

もしかしたら、保護者の方の中にも、

「なぜ休校で危機感なんて抱くの?」

と思われる方がいらっしゃるかもしれません。

 

早い話が、学校で授業を受けられないことで、学力や体力などに大きな差が生じてしまうと言えるのです。

ここからは、どうして休校によって差がついてしまうのか見ていきましょう。

 

休校は、学校で授業を受けることができないということです。

ふだんは、学校で授業が行われており、保護者の方には子どもに教育を受けさせる義務があります。

つまり、子どもは、みな等しく教育を受ける機会が保障されているのです。

しかし、その機会がコロナウイルスの影響で失われているわけです。

つまり、休校中にご家庭で勉強や運動に取り組むかどうかで、今後の明暗が分かれてしまうということです。

 

これに加えて、学校では、クラスメイトや先生など さまざまな人と話したり、グラウンドで遊んだりします。

そのため、知らず知らずのうちに、子どもたちには、コミュニケーション能力や体力をつける機会が与えられているとも言えるのです。

 

では、休校になってから勉強しなかったり、外で遊ばなかったりしていると、どうなってしまうのでしょう。

想像は かんたんですよね。

休校中であっても、学習や体力づくりを積極的に取り組んでいるほかの子たちに取り残されてしまうのです。

 

学校での授業が再開してから、きっとお子さまがこう感じることでしょう。

「あれ?どうして みんなこんなにできるの?」

「いつの間にか 落ちこぼれてしまった…」

 

そして、勉強に対して負の感情を抱くようになると、さらに勉強から遠ざかってしまうことでしょう。

そうなれば、ほかの子に追いつくことも難しくなってしまいます。

 

だから、手遅れになってしまう前に、早い段階から 学習や体力づくりに取り組んでおく必要があるのです。

 

休校中にやることは5つだけ

学校がある日と同じ生活で

学校がある日と同じように生活しましょう。

たとえば、学校がある日は朝7時に起きてたのであれば、その時間に起きて身支度をします。

夜9時に寝ていたのであれば、その時間には寝るようにします。

そうすることで、休みボケならぬ「休校ボケ」を防ぐことができます

 

また、規則正しい生活習慣は、神経のはたらきを安定させることにもつながり、ホルモン分泌も安定しやすいです。

情緒も安定しやすく、学校生活が再開しても、動じにくいと言えるでしょう。

 

そして、何よりも、学校がある日と同じスケジュールで勉強します。

通っている学校によっては、時間割を提示しているところもあります。

とくに指示がなければ、時間割は自分で決めてOKです。

国語が好きなのであれば、「今日は国語を2時間連続で!」なんてこともできます。

子どものやる気や様子に合わせて、長く勉強が続けられるような工夫が必要だと考えます。

 

あとは、健康的な食事をとりましょう。

発達段階の途中にいる子どもたちです。

十分な栄養をとることが望まれます。

学校給食では、そうした栄養のバランスだけでなく、噛む力をつけさせるための献立にもなっています。

よく噛むことで あごの発達を促し、永久歯が正常に生えるよう配慮されているのです。

遺伝的な要素もありますが、柔らかいものばかりを食べていると、あごの骨が十分に発達しません

そうなると、最後に生える永久歯「親知らず」が正常に生えられないことがほとんどです。

生えてきた歯が原因で炎症が起き、治療のための 余計な出費につながりかねません。

 

こうしたことまで、ご家庭で考えるのは難しいですが、少し硬めにご飯を炊いたり、加熱時間を短くして硬めに仕上げたりするなどの工夫ができます。

その他にも、ゴボウやレンコンなど、食材自体が硬いものを入れても良いですよ。

こうした食材は、食物繊維をとることもできます。

あごを鍛えるだけでなく、腸の調子も整えてくれて、一石二鳥ですね。

ぜひ、硬めの食材を食べさせてあげてください。

 

苦手科目は1日5分でもOK

勉強は続けることが大切です。

繰り返し学ぶことで、自然と学習内容が定着していくからです。

とくに、苦手としている科目があれば、毎日続けてほしいです。

たった5分でいいのです。

苦手科目を1日で30分 勉強して、1週間何もしないというよりも、毎日少しずつやった方が効果的です。

 

何といっても、ヒトは忘れる生き物です。

1日経つと、前日に覚えたことの4分の3は忘れてしまうという実験結果が出ています。

だからこそ、毎日 復習し続けるべきなのです。

 

これは、苦手科目に限った話ではありません。

得意でも不得意でもない科目でも同じことが言えます。

早い話が、どのような学習も毎日続けることで、やっと成果が出るのです。

 

今の学年の学習内容に抵抗があるなら、一つ前の学年の教材を出してきて、ながめてみましょう。

きっと「あっ!これやったことある!分かる!」というものもあるはずです。

忘れてしまうのであれば、思い出せばよいだけなのです。

 

子どもに「この漢字、覚えてる?」ときいてあげるだけでも復習になります。

ぜひ、毎日 勉強を続けられるように、時間を決めて取り組む環境をつくってあげましょう。

よく聞く勉強のタイミングは、夕食の前です。

決まった時間にダイニングテーブルで勉強する習慣をつけさせるのです。

習慣化に成功すれば、自ら進んで夕食前に勉強するようになります。

何ごとも続けることが大事なのですが、環境が整っていないと続けにくいものなので、ご家庭での環境づくりから始めてみてはいかがでしょうか。

具体的には、いつでも勉強できる場所をつくったり、子どもと時間を決め、その時だけは いっしょに勉強したりするといったことが挙げられます。

 

学習については、以下のサイトも参考になります。
ふくしま学びのネットワーク 「自宅学習のポイント

 

身体を動かす

休校になってから、座学の勉強はしているというご家庭は多いはずです。

しかし、「体育」のように体を動かすことにも取り組まれているでしょうか?

 

コロナウイルスの感染を恐れて、家の中で 子どもを引きこもらせているご家庭があると聞きます。

何も、スポーツ施設などに行って身体を動かせと言っているのではありません。

家の前の細い道路や空き地などでストレッチをして、かんたんに身体をほぐすだけでもよいのです。

 

なぜなら、身体を動かすメリットには、次のようなものがあるからです。

1.体力がつく

2.呼吸器のはたらきを正常に保つ

3.代謝が促される

4.ストレスが発散できる

5.程よい疲れが よい睡眠につながる

 

家の中で指先だけをつかうゲームばかりしていると、こうしたメリットは得られません。

どうしても子どもを家の外に出したくないという保護者の方は、ゲームに一工夫を加えましょう。

同じゲームであっても、身体を動かすスポーツ系のゲームを買ってあげるだけです。

家の中にいながら、かつ、楽しみながら身体を動かすことができます。

親子でゲームをしても 面白そうですよね。

 

進路について考える

休校中は、子どもにとってかなり時間があります。

コロナウイルスの感染予防のため、外に遊びに行くことも控えているからです。

であれば、この時間を将来のために使いませんか?

今後の進路について、考えておくのです。

どこに進学・就職したいか、そうするためには、今どうすべきなのかを考えるのです。

 

インターネット上には、さまざまな情報があります。

たとえば、現高校2年生なのであれば、行きたい大学を検索するだけで、それに関連する事柄が表示されます。

志望校が決まっているのであれば、どのような試験科目があるのかチェックするとよいです。

得意科目で試験を受けることができればよいのですが、そうでなければ、今のうちに取り組むべきことははっきりしています。

 

この時間をムダにして後悔するのは、ほかでもない子どもです。

「この学校とかいいんじゃない?」

などと、保護者の方から子どもに進路の話をもちかけてみてはいかがでしょうか。

 

人と話す

最初にもお伝えしましたが、人と話すことでコミュニケーション能力を身につけていきます。

小さいうちから人と話すことは、日本語の適切な表現を学ぶことにつながります

最近の若者が正しい日本語を話せなくなってきているのは、SNSの発達によって、直接 話す機会が昔に比べて減ったからです。

 

しかし、今、人と直接会って話すのは、難しいですよね。

こうした場面で活用すべきなのが、SNSです。

SNSを使えば、直接会っていなくても 会話することができます。

無料のアプリケーションによって、テレビ電話も かんたんにできる時代です。

そうしたツールを有効活用すべき時なのです。

ただし、長電話には気をつけさせるとよいでしょう。

わたしの教え子には、夜中を通して電話していたから寝坊・遅刻したという子がいました。

そうした管理は、小・中学生には まだ難しいところがあります。

大人が一声かけてあげるとよいですね。

 

では、話すことのメリットを見ておきましょう。

かんたんに脳を活性化できることです。

個人的には、これ以上 かんたんな方法はないと思っています。

話すことは、認知症予防にもよいと言われているほどですからね。

子どもだけでなく、保護者の方にとっても、メリットがあると言えます。

ご家庭で、積極的に 子どもと話す時間をとるとよいですね。

 

休校中に陥りやすいこと

個人的に恐れていることがあります。

それは、ゲームやスマートフォンの依存症です。

依存症は、本人やまわりの大人が気づかないうちに進行してしまうことがあります。

さらに、子どもが依存症になってしまうと、大人の言うことを聞かず、親子の関係を悪くしてしまうことにつながりかねません。

 

ゲームやスマートフォンの操作をずっと続けてしまうのは、脳が快楽を求めるからです。

ただ、どのような人であっても、脳は快楽を求めるようにできています。

そこは恐れていません。安心してください。

 

この快楽を制御するための「理性」が正常に機能しなくなることが怖いのです。

 

子どもがゲームやスマートフォンに依存するようになると、麻薬中毒と同じような反応を見せると言われています。

麻薬の効果が切れるのと同じように、ゲームやスマートフォンが手元にないと落ち着かなくなるのです。

不安感が増幅され、より一層、ゲームやスマートフォンの操作にのめり込んでしまうのです。

 

ちなみに、こうしたゲームやスマートフォンの依存については、すでに世界全体で問題視されています。

そして、2018年、WHOは、長年の調査をもとに「ゲーム障害」を疾患として認めました

「ゲーム障害」が進行すると、学校中退や失職につながってしまいます。

中には、ご家族に縁を切られてしまう方もいるようです。

 

ここで気をつけなければならないのが、

「うちの子も依存症の傾向があるわ。ゲームを取り上げなきゃ」

という考え方です。

ゲームやスマートフォンを強制的に取り上げてしまうと逆効果なので、気をつけてください。

もし、取り上げると 不安感が増してしまうため、不機嫌になりやすいと言われます。

これは、理性で欲求をコントロールできなくなっているからです。

場合によっては、人が変わったように、暴力を振るうようにもなると言います。

こうした状態であれば、すぐにお子さまと心療内科を受診することを勧めます。

依存症回復サポートを受け、少しずつ依存症から脱することが大切です。

 

今、そうした兆候が見られなくても、安心はできません。

休校中に ゲーム・スマートフォンとの付き合い方を誤ると、依存症になる可能性が大いにあるからです。

これを機に、ゲームやスマートフォンとの付き合い方(ルール)を決めてはいかがでしょうか。

そのとき、依存症の怖さを伝えてもよいですね。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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